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ペット合葬墓

昨年永代供養塔をアートガラス墓で建立した留萌市の寺院より、ペット合葬墓のリフォーム依頼を頂きました。今までホームセンターで市販されている犬や猫のセトモノの置物を設置していたとの事でしたが、海からの強風で飛ばされ割れてしまったのだとか。檀家様のご寄付により今回犬と猫の手作り石刻品2体と300mm×600mmの黒御影石板に色々な動物のリアルな彫刻を施したモニュメントを製作いたしました。後日留萌市に取り付けに行きます。今回写真をもとに彫刻した技術は影彫りといい、レーザー彫刻とは違い人の手によって彫刻されています。小さな鉛筆くらいの石ノミで白い細かな傷をつけて白と黒の陰影を利用して写真を転写したように表現するものです。犬、猫、うさぎ、ハムスター、セキセイインコ、亀の写真と住職から”ありがとう 忘れないよ”の文言を入れてほしいとのご要望で、図案の配置関係やカラー写真からグレースケールへの画像変換など私が担当して製作、彫刻データを石材商社に渡して中国の加工場での製作となり先日完成品が届きました。影彫りの技術者は日本にはおそらく居ないでしょう。国内では大半がレーザー彫刻機での製作で応用が利かないのが難点です。毛並みを忠実に残しての不要な背景の除去や首輪・ハーネスを除去して自然な毛並みを再現するなど、レーザー彫刻機では不可能となります。AI技術が進む現代ですがまだまだ職人技には到達出来ていないんですね。それにしても中国の石職人の技術、スゴ技です。

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